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コトバ綴ジ

Date : 2013年09月

ミケランジェロのイタリック

あまちゃんの音楽番組を見ていたら、エミール・クストリッツァの映画を思い出し、『黒猫白猫』のサントラをきいております…。

さて、夏に福井に帰省した際に、ミケランジェロ展を見てきました。今東京で開催されているものです。福井と東京でしか見られない、ということでツアーまであったりして盛況でした。開催時間などチェックしようとHPを見ると、「ミケランジェロ展と大安禅寺を巡るツアーのご案内「福井で魅れる東洋、西洋の粋を楽しむツアー」」の文字。まとめちゃいましたかー。

展示されているもののに、ミケランジェロのhandwritingもありました。手紙やソネットの草稿もあり、ちょうど須賀敦子さんの全集で彼女が訳したものなども読んでいたので(展示されているのとは別のものですが)、教皇へのグチなどを思い出しながら、こんなふうに書いてたのだなど思いつつ。年を経るにつれての文字の変化もあり、興味深く見ていました。彼の生きている時代に、アリッギ、タリエンテ、パラティーノという3人の代表的なイタリックの教本が出版されたこともあり、そんなのも見ていたのかなあ、などと想像。

miche1518-6.jpg

これなんかは1518年に、ミケさん(長いので省略)が、送られてきた手紙の裏にかいた食事のメニューだそうです。かわいい。左上がミケさんの文字ですが、Humanist Cursiveですね。ところが絵の一番下、逆さになってる文字は手紙の送り主の文字ということですが、Bastardの名残のある文字。手書きの文字が変化していった時代なんだなあ、と1枚で実感できるお得なものです。

miche1518-4.jpgmiche1518-5.jpg


図録を買って帰り、文字ばかりをコピーして時系列にならべて鑑賞してみました。大きく変わったと言えば、gとfの書き方。そして、1544年に急にとんがりイタリックになってます。

以下、ちょっと調べたことをメモ。

参考にした本
①『Histrical Script』Stan Knight
②『Foundations of Calligraphy』Shiela Waters
➂『Handwriting: Everyone's Art』 Edited by Timothy Wilcox and Ewan Clayton
④『A Book of Scripts』Alfred Fairbank

・アッリギ、タリエンテ、パラティーノの教本、一部の図版はしか見たことなかったのでWeb上で探してみました。
➄『La Operina』Ludovico Arrighi of Vicenza  ローマ 1524年
 http://66.147.242.192/~operinan/8/2/208.html
 アッリギの教本。ダウンロードできます。下部に英語でそのページの訳がかかれているのもありがたい。
(このページの他の本もおもしろそうです)
⑥『Lo presente libro』 G.A.Tagliente  ヴェネツィア 1524年
 http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/btv1b21001451
⑦『Libro nel qual s'insegna à scrivere』 G.B.Palatino ローマ 1540年
 http://www.archive.org/stream/librodimgiovamba00pala#page/n3/mode/thumb
 (➂『Handwriting: Everyone's art』にパラティーノの本には当時使われていたいろいろな地域のhandwritingがおさめられていると。Taglienteのにもあります。)

・なんか、あっさり情報がでてこないかと「michelangelo Arrighi」といれて検索して出てきたのがこの論文。
⑧「The Influence of Humanism on the Handwriting of Michelangelo Buonarroti」Robert J. Tallaksen
http://wvuscholar.wvu.edu:8881//exlibris/dtl/d3_1/apache_media/L2V4bGlicmlzL2R0bC9kM18xL2FwYWNoZV9tZWRpYS8yMDkwNA==.pdf(PDFがダウンロードされます。大きいファイルです)
ざっと読んだだけですが、ミケさんの受けた教育や、当時のHumanistたちとどんな交流があったかなど書かれてます。読みやすい英語なので、図版も見ながら文字の分析のところだけ読んでもおもしろいのではないでしょうか。

ただこのお方、Radiology(放射線医学)のお仕事のほうが専門のよう、どのようなお方はよくわからず。書き順の説明なんかは、あら?ってところもあります。


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(ウンベルト・サバ 須賀敦子訳)

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