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コトバ綴ジ

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雨に濡れて。独り。石がいる。

雨に濡れて。
独り。
石がいる。
億年を蔵して。
にぶいひかりの。
靄のなかに。

(草野心平「石」)



雨降りですね。

大阪から始まったレターカッティング展、東京で開催中です。
場所がかわって、またそれぞれの石がちがった表情をみせてくれているのでしょう。

ぜひ、足をお運びくださいね。詳しくはこちらへ。



出展しているひとつ。

lce-5.jpg

海岸におちていた小さな石ころ。
波といっしょに届いた、誰にもきかれていないことばを。

『海に住む少女』 シュペルヴィエル より


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レターカッティング展 文字と陰影 はじまりました。

15日(火)から、「レターカッティング展 文字と陰影」がはじまりました。

Letter Cutting 20

文字の内側にひそむ光と影
石そのものがつくりだす影 ガラスにうつる石の影
まわりの光と影とともに古い記憶をもつ石に刻まれた文字のつくりだす静かな世界
そこに響く文字を刻む音

Letter Cutting 10

Letter Cutting 11

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Letter Cutting 1

Letter Cutting 14

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Letter Cutting 17

Letter Cutting 2

Letter Cutting 16

Letter Cutting 15

大阪では20日(日)まで。9月29日(火)からは東京展です。
展示の仕方がかわる作品もありますし、場所がかわると石の表情もかわります。
ぜひどちらの会場でもお楽しみください。


Letter Cutting 6

大阪会場のLADSギャラリーはとても素敵なところでした。
1929年に建てられたというビルも楽しめます。
中之島のすぐ脇で、散歩も楽しい。
国立国際美術館も歩いてすぐ。ティルマンス展よかったです。
梅田で『フリーダ・カーロの遺品 石内都 織るように』も見てきました。
遠くからお出かけの方はついでにおすすめです。

Letter Cutting 5

図録ではまたちがった表情の作品たちが見られます。会場でぜひどうぞ。

Letter Cutting 4

レターカッティング展 文字と陰影

LCE.jpg

今年の秋、大阪と東京でレターカッティング展がひらかれます。
この数年、イギリスでletter carverとして活躍されているゴードン恵美さんのWSが年に一回程度続けて開催されてきました。
石をみがき、文字をデザインし、おたがいに批評し、ひとつひとつ手で彫る。
すべてが新鮮で石にたいしても文字にたいしてもむかう姿勢がかわる体験でした。
恵美さんのもとで学んだひとたちと恵美さんの作品が展示されます。
文字を彫る実演も予定されています。はるか昔から石に刻まれてきた文字。どんなふうに彫られているかもぜひ。

開催日時等詳しいことはこちらをごらんください。

LCE1.jpg

わたしは彫る技術はまだまだなのですが、小さな作品をいくつか。
今回はすべて天草で手に入れた石に彫りました。

LCE2.jpg

コツコツとことばを彫りすすめると同時にあらわれる粉粉。
目の前にあるのは、ことばの痕跡で、ことばは粒になってかたちを失いそとの世界ととけてしまう。
それとも、ただよっていることばが入るうつわのようなもの、を彫っているのか。
そんなことも思い浮かんだり。

マギイとミリィとモリイとメイとが(ある日のこと遊びに)海浜に出かけて行った

15amakusa8.jpg

・・・

メイは滑らかな円い石を家に持ち帰った
その石は世界ほど小さく孤独と同じほど大きかった

いつでも(あなたやわたしのように)ぼくたちがなくしてしまうものは
それは海でみつける自分自身のことなのだ 常に

e.e.カミングズ (『カミングズ詩集』思潮社 藤富保男訳編)



天草の海岸より。



石の文字 KOCHさんの文字

先日「追記 石の文字」のさらに追記のような内容ですが・・・。

koch1_20150201000842268.jpg
(『RUDOLOF KOCH LETTERER TYPE DESIGNER TEACHER』より)

Rudolf KochさんのNEULAND。

石の文字をたどりながら、ざっくりこんな感じの文字、ストロークが太く、どの向きも同じ太さのものは、ずいぶん前からあったのだなあと。
(記載した年は石に刻まれた年で、制作年は同じではないと思います。お墓の場合は大幅にちがうことはそれほどないのではないか、ということで)

k 1619 france ブルターニュ 
フランス ブルターニュ 1619年

k 1644 netherlands Nijmegen
オランダ  Nijmegen 1644年 (金属?)

k 1853 germany Breisach_am_Rhein
ドイツ Breisach_am_Rhein 1853年

最後のものなんかはとてもモダンで、もしかしたら新たにつくられたものなのかもしれませんが。

どれも、文字の部分が凹ではなくて、凸。
このように加工していくときに自然とできあがっていく文字なんだなと。
この文字、消しゴムハンコでよくやりますが、なるほど、ぴったりのはずです。

先のKOCHさんの本、図版ばかり眺めてちゃんと読んでいなかったので、NEULANDをつくったあたりなど、少し読んでみました。
職人でもあるコッホさん(「さん」をつけたくなる音です・・・)は、NEULANDは活字のpunch、父型を自分で彫っているのですね。「紙に下描きすることなく、道具によって直接金属からかたどられた文字」。アウトラインはやすりをかけ、内側のスペースはpunchして。道具と手の動きとつながっている文字なので、こんなに生き生きしているのだなと納得でした。

そういえば、今これを書きながら、以前日曜美術館の芹沢銈介さんのときに、染色のための型をカットするときに、下書きそのままではなく、カットするときの流れでラインをとっていて、それが魅力を増しているのだなあと思ったことを思い出しました。


k 1732 germany Niedersachsen
ドイツ Niedersachsen 1732年

これを見たときに思い出したのが、下のコッホさんのタペストリーのデザイン。

koch2_20150201000908ca5.jpg
(『RUDOLOF KOCH LETTERER TYPE DESIGNER TEACHER』より この本、amazonだとびっくりする値段になってますね

このようなデザインは、その地域でよく見られるものだったのでしょうか。

そして

k 1719 austria Steiermark k 1748 germany Gosheim
オーストリア Steiermark 1719年    ドイツ Gosheim 1748年 

k 1679 germany bremen
 ドイツ ブレーメン 1679年

この下がたこさんウインナーのようにぴろんとわかれている数字の1、「I」や「J」と区別をつけるためなんでしょうか。コッホさんの本でもみたのですが、これは広く使われていたのですね。

オーストリアのなんかは、Gのstrutの部分をどういうふうに書いていたかもうかがえておもしろいです。
職人さんは、どんなふうに文字を習得し、伝えていたのかなと思います。
印刷の世界よりも、石の世界はゆっくりと時間が流れていた期間が長いのではないでしょうか。

コッホさんの文字にも、長い時間が含まれていることを改めて感じます。

プロフィール

sayaka

Author:sayaka
星の
かわりに
夜ごと、ことばに灯がともる
(ウンベルト・サバ 須賀敦子訳)

ことば+アルファベット+妄想。

カリグラフィーをしています。

町の写字室管理人

@scriptorium303

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